
AF補助光は、暗い場所でAF(オートフォーカス:自動でピントを合わせる機能)を助けるための光です。 シャッターボタンの半押しでカメラ前面が光る場合、AF補助光が働いていることがあります。
消したいときは、メニューの[AF補助光]や[内蔵AF補助光の照射設定]をOFFにします。フラッシュを発光禁止にするだけでは、AF補助光が消えない機種もあります。一方、ONにしても常に光るわけではなく、明るさやAFモードなどの条件で発光しない場合があります。
この記事では、消したいとき、光らないとき、光ってもピントが合わないときに分けて確認方法を整理します。機種別の操作はメーカー公式資料を基にした例で、実機の性能比較ではありません。
AF補助光は暗所でピントを合わせるための光
暗い被写体は、カメラがピントを合わせにくくなることがあります。AF補助光は被写体に光を当て、ピント合わせを助けます。Sony α7C IIの説明書では、シャッターボタンの半押しからピントが固定されるまでの間、必要に応じて発光する機能として説明されています。Sony α7C II「AF補助光」
撮影用フラッシュも被写体に光を当てますが、主な目的が異なります。
| 光の種類 | 主な役割 | 設定で確認する項目 |
|---|---|---|
| AF補助光 | 撮影前のピント合わせを助ける | AF補助光、AF補助光の投光など |
| 撮影用フラッシュの本発光 | 撮影する写真に必要な光を加える | フラッシュモード、ストロボの発光など |
たとえば富士フイルムのinstax向けFAQでは、フラッシュを発光禁止にしても、ピント合わせ時にAF補助光が光る場合を説明しています。「撮影用フラッシュを止める設定」と「AF補助光を止める設定」を分けて確認するのがポイントです。富士フイルム「フラッシュを発光禁止に設定しても光る場合」
前面のランプが光っても、すべてAF補助光とは限らない
同じランプを複数の機能で使う機種があります。Nikon Z50IIは、AF補助光ランプが赤目軽減ランプとセルフタイマーランプを兼ねています。Nikon Z50II「カメラ本体」
AF補助光をOFFにしたのにランプが光るときは、「半押しでピントを合わせているときか」「セルフタイマーの待ち時間か」など、光るタイミングも確かめます。赤い、緑色に見えるという色だけで機能を決めず、説明書の「各部の名称」で確認してください。
AF補助光を消す方法
メニュー内のAF補助光に関する設定を探し、[切][OFF][しない]などを選びます。設定名と場所は、同じメーカーでも機種によって異なります。
| 機種例 | 設定を探す場所 | 消すときの選択 |
|---|---|---|
| Sony α7C II | MENU →[フォーカス]→[AF/MF]→[AF補助光] | [切] |
| Nikon Z50II | カスタムメニュー a11[内蔵AF補助光の照射設定] | [OFF] |
| Canon PowerShot V1 | AFメニューの[AF補助光の投光] | [しない] |
出典:Sony α7C II、Nikon Z50II、Canon PowerShot V1。確認日:2026年10月30日。
設定後は、発光させても差し支えない場所で、先ほど光ったときと同じ条件にして確認します。暗めの場所にある静止物へ半押しし、補助光が消えたことと、狙った位置にピントが合うことを別々に確かめてください。確認のために人や動物の目へ光を向けないようにします。
美術館などで光を出したくない場合は、現地に入ってから試すより、事前に設定を済ませると確認しやすくなります。撮影自体の可否は、その場所の案内に従ってください。
ONにしても光らないときの確認順
AF補助光のONやオートは、常時点灯を指示する設定ではありません。カメラが必要と判断し、対応する撮影条件を満たしたときに使われます。故障を疑う前に、次の項目を確認します。

発光条件を整理した生成概念図です。実際の条件は各機種の説明書で確認してください。
| 確認順 | 見る項目 | 確認の考え方 |
|---|---|---|
| 1 | 被写体の明るさ | 明るい場所では補助光が必要とされない場合がある |
| 2 | AF補助光の設定 | OFFになっていないか、別の設定で禁止されていないか |
| 3 | AFモード | AF-Sなど、その機種が補助光に対応する動作モードか |
| 4 | 静止画・動画と撮影モード | 動画や特定のシーン、サイレント設定で制限されていないか |
| 5 | 外付けフラッシュなどの装着機器 | どの機器から補助光を出す仕様か、組み合わせに対応しているか |
AF-Cや動画では発光しない機種がある
AF-Sは、静止した被写体にピントを合わせて保持する動作モードです。AF-Cは、AFを動作させている間、被写体との距離変化に応じてピントを更新します。AF-Aは、静止・移動に応じた切り替えをカメラに任せるモードです。
Nikon Z50IIでは、静止画のAF-S、またはAF-AでAF-Sとして動作しているときに、暗い被写体へ補助光を照射します。Sony α7C IIにも、コンティニュアスAFや動画撮影、ピント拡大中などは発光しないという制約があります。ONなのに光らないことが、そのまま故障を意味するわけではありません。
発光の確認だけを目的に、動いている被写体の撮影設定を無理にAF-Sへ変える必要はありません。動体を撮るときは追従を優先し、静止物で動作を切り分けます。AFモードとフォーカスエリアの役割は、AF-S・AF-C・AF-Aとフォーカスエリアの選び方で詳しく整理しています。
サイレント設定が補助光も止める場合がある
Canon EOS R10の[サイレントシャッター機能]は、シャッター音や操作音、ストロボなどをまとめて制限し、[AF補助光の投光]も[しない]に固定します。Canon EOS R10「サイレントシャッター機能」
これは同機種の機能名を指定した例です。「電子シャッターを選ぶと、どのカメラでも補助光が止まる」と一般化せず、使っているサイレント機能の制限事項を確認してください。
外付けフラッシュでは、発光元と双方の設定を見る
外付けフラッシュのAF補助光を使うときは、カメラ側とフラッシュ側の両方を確認します。Canon PowerShot V1の説明書には、外部ストロボ側のカスタム機能で投光を禁止していると、そのストロボから補助光が出ないという注意があります。
Sony HVL-F60RMは、前面のLEDをAF補助光として使う機種です。この補助光が働くときはカメラ本体側の補助光が出ず、フラッシュをカメラから離している場合などにも制限があります。本体ランプが光らない場合でも、発光元が外付け側へ変わっている可能性があります。Sony HVL-F60RM「AF補助光」
同ページは複数のフラッシュを扱う説明書の一部ですが、この節はHVL-F60RM向けです。型番が似ていても同じ機能があると判断せず、使用するカメラとフラッシュの組み合わせを確認します。
光っているのにピントが合わない場合
補助光が発光しても、狙った場所へ届かなければ十分な効果は得られません。手やレンズで光を遮っていないか、被写体との距離が使用範囲に収まっているかを見直します。
Nikon Z50IIでは、補助光が届く距離の目安は約1〜3mです。レンズフードを外して使うよう案内されており、レンズや撮影距離によっても光が遮られる場合があります。約1〜3mという値は、この機種の目安として確認してください。Nikon Z50II「内蔵AF補助光の照射設定」
また、近づけば必ず有利になるわけでもありません。富士フイルム X100Fの説明書では、近接撮影で効果が十分に得られない場合や、発光してもピントが合いづらい場面があることを説明しています。富士フイルム X100F「AF補助光」
確認するときは、撮影場所を変えずに設定を何度も切り替えるより、静止した被写体で距離と遮りを一つずつ変えると原因を整理しやすくなります。補助光の点灯だけで成功とせず、ピント表示と撮影後の拡大表示で、狙った場所が写っているかを確認します。
AF補助光は必要?撮影場所とピントの両方で判断する
暗所でピントを合わせる助けになる一方、被写体へ光を向けるため、常にONが適するとは限りません。撮影場所のルールと、補助光なしでピントを合わせられるかの両方から判断します。
| 選び方 | 向く場面 | 注意すること |
|---|---|---|
| ON・オートを使う | 照射してよい場所で、対応するAFモードを使って暗い静止物を撮る | 距離・遮り・機種の制限を確認。発光しても合焦は保証されない |
| OFFにする | 光を出したくない場面、説明書がOFFを指示する撮影条件 | 暗所ではAFで合わせにくくなる場合がある。ピントを別途確認する |
Nikon Z50IIの説明書は、動物・鳥を検出してAFで撮影するときの注意として、瞳への影響の可能性から補助光をOFFにするよう案内しています。被写体に関するメーカーの注意も確認してください。Nikon Z50II「フォーカス」
OFFで撮影するときにピントが合わせづらければ、静止物ではMF(マニュアルフォーカス:手動のピント合わせ)と拡大表示を使う方法もあります。対応機種のピーキングは輪郭の確認を助けますが、表示だけで正確な合焦を保証する機能ではありません。フォーカスピーキングの使い方も参考に、撮影画像を拡大して確認します。
撮影後は、変更したAFモードや補助光設定を必要に応じて戻します。「前は光ったのに今日は光らない」と迷ったときも、設定と撮影条件を分けて記録しておくと、確認する場所を絞りやすくなります。


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