【レンズを選ぶときに知っておくと役に立つ】最大撮影倍率について解説
こんにちは、Kas’s Blog管理人のKasです。
カメラレンズを選ぶとき、スペック表に書かれている【最大撮影倍率】を見て、
写真にした時の写り方の違いまでパッとイメージできる人は少ないのではないでしょうか?
僕の好きなYouTuberに瀬戸弘司さんという方がいらっしゃるのですが、
その方が、いつもレンズを買うときに【最大撮影倍率】を気にしています。
カメラ初心者の僕は、いつも
「最大撮影倍率ってなんだろうなぁ。そんなことより瀬戸弘司おもしれぇなぁ。」
って思っていました。
今は勉強して原理などを理解していますが、
はじめの頃は、レンズを選ぶときに【最大撮影倍率】なんて気にすることもできませんでした。
でも、撮りたいものが明確にあるのに、スペック表が読めなくて理想とは違うレンズを選ぶことになったりしたら、とてももったいないです!
この記事を読めば、以下のことが分かるので、そんな失敗はしなくなります!
- 最大撮影倍率の基礎知識
- レンズスペック表の見方
- 数値による写真の写り方の違い
最大撮影倍率とは?
最大撮影倍率とは、
最短撮影距離で被写体が一番大きく写るときの撮影倍率のことです。
つまり、
撮像素子上に投影される被写体の大きさと、被写体の実際の大きさを比で表したものです。
・・・これだけではとても分からないですよね笑
そもそも専門用語多すぎるだろ!比とかも分からん!という感じですよね。
次から一つずつ解説していきます。
まずは最短撮影距離を知ろう!
最短撮影距離とは、
被写体にピントを合わせることのできる最短の撮影距離のことで、
この距離よりも近づくと、ピントが合わなくなってしまいます。
この撮影距離は、レンズから被写体までの距離ではなく、
カメラにある【距離基準マーク】から被写体までの距離のことを言います。
つまり、どれだけ被写体(撮りたいもの)に寄れるか
を表しています。
レンズ先端に赤枠のような数値が記載されています。
実は、この数値は最短撮影距離をメートル(m)とフィート(ft)で表したものなんです。
写真だと、0.15m(15cm)まで寄れるということですね。
最大撮影倍率の計算方法
最大撮影倍率とは、『最短撮影距離で撮影した時の撮影倍率』のことでした。
つまり、ピントが合うギリッギリまでカメラを近づけて撮影した時の、
撮像素子上に写る被写体のサイズと、被写体の実際のサイズの比率を表しています。
式)(最大)撮影倍率 = 撮像素子上に写った被写体のサイズ ÷ 実際の被写体のサイズ
【最大撮影倍率1倍の時】
分かりやすいように、センサーサイズを2cm×2cmとして説明していきます。
最短撮影距離まで寄ってカメラをセッティングし、
最大撮影倍率が1倍のレンズで1cm×1cmの被写体を撮影したとします。
そうすると、センサーには1cmの大きさで被写体を撮影することができます。
1cm(撮像素子上に写ったサイズ) ÷ 1cm(実際のサイズ)=1倍
【最大撮影倍率0.25倍の時】
今度は最大撮影倍率が0.25倍のレンズで撮影したとします。
そうすると、撮像素子上には2.5mmの大きさでしか被写体を撮影することができません。
これ以上大きく写そうとしてカメラを近づけても、今度はピントが合わなくなります。
つまり、最大撮影倍率が低いと、
(最短撮影距離の都合で)それ以上被写体に近寄ることができず、
(最大撮影倍率の都合で)それ以上被写体の細部が写し撮れない可能性がある
ということです。
レンズ選びで失敗しないスペック表の見方
ここからは実際にレンズのスペック表を見ながら、
今まで勉強してきた知識を使っていきましょう。
例に使うのは、キヤノンのRF16mm F2.8 STM(キヤノン公式サイトより引用)というレンズです。
このレンズだと、
『【13cm】まで寄れて、その位置で1cm×1cmサイズの被写体を撮影すると【2.6mm】になる』
と読み取れます。
(言い方を変えると、2.6mmの大きさで写るところまでしか寄れないといういことになります。)
一般的に、マクロレンズと呼ばれるめちゃくちゃ寄れるレンズは、最大撮影倍率が1倍です。
また、ハーフマクロと呼ばれるレンズは、最大撮影倍率が0.5倍です。
レンズを選ぶときは、この最大撮影倍率をしっかり見ておくと、失敗が無いです。
特に、花びらや商品紹介でサムネを撮る人などは、最大撮影倍率が高いレンズを選んだ方が、
より細部まで写真に切り取ることができます。
【補足】センサーサイズと最大撮影倍率の関係
ここまで説明してきた倍率の話は、全てフルサイズセンサー(24x36mm)を前提としています。
なので、APS-C機やマイクロフォーサーズセンサーで撮影すると、
スペック表に書かれた数値から、フルサイズ換算しないといけません。
(APS-C機では1.5倍、マイクロフォーサーズは2倍)
この辺のセンサーサイズに関して詳しく知りたいという方は、
以下の記事で詳しく解説しておりますので、
ぜひ読んでみてください。
まとめ
今回の記事のまとめです。
- 最大撮影倍率とは、『最短撮影距離で撮影した時の撮影倍率』のこと。
- 最短撮影距離とは、被写体にピントを合わせて寄れるギリギリの距離のこと。
- 最大撮影倍率=(撮像素子上に写った被写体のサイズ)÷(実際の被写体のサイズ)
- マクロレンズは一般的に1倍のレンズ、ハーフマクロは0.5倍
- スペック表に記載の数値は、すべてフルサイズセンサーを基準としている。
ちなみに、冒頭の瀬戸弘司さんの動画でも紹介されている、
キヤノンの【RF100㎜F2.8 L MACRO IS USM】というレンズは、
最大撮影倍率がなんと衝撃の1.4倍ということで、発売と同時に品薄になるほどの
神マクロレンズです!!!
いや実物よりデカく撮れるんかい!!
ちなみに価格も神レンズにふさわしいお値段です笑
興味あればリンク貼っておきますので、覗いてみてください。
⇒RF100mmF2.8 L MACRO IS USM
それでは、また。
コメント
(最大)撮影倍率の計算式の中の「実際の被写体のサイズ」としての数値が撮像素子上と同じ1cmというのは?
先ほどの寺井です。理解できました。映像にとらわれてしまい説明を理解できないでいました。できれば被写体をもっと小さなものにして頂ければ理解しやすいと思います。YouTubeで「カメラ部TV」のダイさんが一円玉で説明していますが・・・
寺井博さま
わざわざ見に来ていただいてコメントまで頂いたのに、ご質問への解答が遅れ、更に調べさせるお手間まで取らせてしまい、大変申し訳ありませんでした。
理解できたとのことで、良かったです。
「撮像素子(pixel)」の話を出しているのに、cmなどが混在していて、確かに混乱を招いてしまうような説明となっておりますね。。。
カメラのレンズというのは、何層もガラスが重なり合っているので、「実物と同じ大きさで撮影するのはすごいこと」というのが伝わったらな。という想いで書き上げましたが、正確な情報や、分かりやすさという観点が抜けておりますね。。
ご指摘頂いた1円玉を用いるなど、もっと分かりやすい説明ができるよう、再考させて頂きます。
YouTubeの「カメラ部TV」、拝見いたします!
コメントありがとうございました!